[ 小さな願い：1 - Long Version (♂×♀のバアイ) ]

「おいで」
俺は手をのばした。その手に彼女は擦り寄り、微笑み返してきた。
「大丈夫だからな。」
そう言って、俺は彼女を強く抱き締めた。

小さな思い、夢のかけら。思いが重なり、
幾重にもなりながら、彼女は俺を待ち続ける――


今日は、久しぶりに俺の仕事がない休日。ごろ寝をし、寝たフリをしながら、薄目で彼女を見つめる。
俺の名は炎紫（えんじ）。狼獣人。銀色の毛に、燃えるような赤い毛が、模様のように入っている。
彼女の名は清（しん）。同じく狼獣人。全身真っ白な毛並みだ。
二人寄り添うようにベットに寝てるが、彼女はパジャマ、俺は裸。
「炎紫、起きてよ。」
「あと５分……。」
そう言って、寝ぼけたフリをして抱き付く。「今日は炎紫がお休みだから、何処かで昼飯食べるんでしょ？　昨日言ってたじゃない。」
「んー、まだ眠い。それに、急がなくたって大丈夫だから。」
俺は、背中から彼女を抱き締めながら、パジャマに右手を入れ、胸元を優しく撫でる。
「……ならいいけど。」
「それじゃ、もう一眠り……と思ったけど、止めた。」
そう言い、顔だけ自分に向かせて、キスをする。
「清を夢じゃなく、今、抱きたくなったから。」
「……バカ。」
赤くなる顔を背け、縮こまろうとするのを、胸元から腹へ撫でて、邪魔する。
「なによ。」
「いいじゃん、清。減るもんじゃないし。」
「そうい……あっ。」
パジャマの中の右手を胸に持っていき、揉みながら、左の首筋を舐める。
「ず、狡いっ！」
「じゃ、いただきまぁす。」
俺は抱き締めながら、身体を撫でる。彼女嫌がりながらも、嬉しそうに尻尾は揺れる。
「清は俺の虜だもん♪」
「何言って……ぁんっ。」
文句を言おうとするのに合わせて、俺は彼女を愛撫する。優しく、胸、腹と下へ。キスをしつつゆっくり脱がし仰向けにして、ベットの上は、狼２匹だけになる。
「今日は時間もあるし、ゆっくりしようか。」
「炎紫……ちょっと寒い。」
「ん、ごめんごめん。」
俺は少し気まずくなって、布団を掛ける。最後には掛けないにしろ、見えると何か恥ずかしいらしい。
「そうやってると、物凄い可愛いんだよなぁ。」
「う、うるさいっ！」
俺は笑いながら、敏感な部分を責める。彼女は、徐々に喘ぐ声が増し、息も荒くなってきた。
「炎紫、もっとぉ……。」
「ん。ゆっくり慣らすからな。」
自身のモノを扱きながら、ローションを彼女の秘部に塗っていく。
「……ちょっと冷たい。」
「これから嫌でも暖かく……。」
「わざわざ言わなくていいからっ！」
彼女は恥ずかしかったのか、顔を枕で隠す。俺は嬉しくなって、ゆっくり秘部をなぞる。
「やっぱ、我慢無理。ゆっくり入れるから……な？」
「う、うん。」
俺は彼女の足を開かせ、自分のモノにコンドームを被せていく。被せる間、少し不安そうに見つめてきたので、ちょっとだけ茶化す。
「せっかく清の可愛い顔、みれると思ったのに、枕とか狡い。」
「見なくて良い……。」
そう言いながらも、清の尻尾は揺れ、これからの感覚を待ちわびるようだった。
「じゃ、入れるよ？」「う、うん。って、炎紫。ゴム付ける……の？」
「えっ、何？　聞こえなかった。」
「……もういい。」
「なんだよ。」
少し拗ねた清のお腹を優しく撫でながら謝る。
「炎紫の子供なら……産みたいのに。」
恥ずかしそうに小さく呟く清をみて、俺は舞い上がる。
「おぉっ、じゃあ今日は孕むまで突くっ！！」
「ちょっと！ ゆっくりするんじゃ無かったの！？」
「ぜーんげん、てっかい♪」
「こらっ！ あっ、ぁんっ……。」
付けたゴムを外して、開かせた足を抱き寄せ、自身のモノを沈めていき、ゆっくり動かし続ける。しばらくして、徐々に痛みが消えてきたらしく、清の声が艶めいてくる。
「炎紫ぃ……。炎紫の、ちょうだい……。」
「よっし、じゃあ。」
清の両足を肩に担ぎ、身体を密着させて、清の胸に手を添えながら、徐々に突く速度を上げていく。
「あぁっ！ で、出るっ！！」
「……炎紫ぃっ！！」
俺は奥までモノを突き入れ、がっちりと清の身体を抱き寄せる。
それと同時に、自分の下腹部に強い脈動感を感じつつ、俺は小さく咆えるとともに、熱い欲望を吐き出していった。